上白砂 KAMI-HAKUSA

上白砂

上高地、大正池の砂
KAMI-HAKUSA
From Tisho Pond, Kamikochi

Save Our Scenery.

上白砂
KAMI-HAKUSA

北アルプスの風と水が運んだ砂が、
大正池の湖底に静かに積もっていく。

毎年、人の手でそっとすくい、洗い整える。
自然と人の営みが織りなす結晶・上白砂。
この砂は、風景を未来に渡す手段です。

自然の恵み

標高約1,500mの山岳地にありながら、平らな地形で人々を迎え入れる上高地。国の文化財(特別名勝・天然記念物)に指定される同所は、全域が松本市に属しています。
上高地のシンボルともいえる「大正池」は、大正4年、焼岳(やけだけ)の噴火によって梓川が堰き止められると、一夜にしてその姿を現しました。
晴れた日には焼岳・穂高連峰を穏やかな湖面に映し出し、霧の朝には立ち枯れた木々が存在感を増し、幻想的な世界が立ち上がります。
一方で、自然の産物である大正池には、梓川の上流から流れ来る砂や小石、雨が降るたび焼岳の沢から流れ込む土砂など、毎年約2万立方メートルが流入。そのままにしておけば、いずれ埋まってしまうことが懸念されています。

保全の営み

景観を守るため、私たち小石興業は、昭和52年(1977年)から48年にわたり、大正池に流れ込む土砂を取り除く浚渫(しゅんせつ)作業を行っています。
浚渫作業は毎年、シーズンも終わりに近付いた10〜12月にかけて行います。大正池に浚渫船とよばれる船を浮かべ、自然環境に配慮しながら湖底の砂をすくい上げていきます。
浚渫した砂や小石は、ダンプトラックで砂置き場へと運びます。その量は、ダンプトラック3000台分! 毎年、とても大規模な浚渫作業です。
上高地由来の天然資源を、どうにか有効活用できないか。
そこで、私たちは砕石事業で培った技術と最新鋭のプラントを用いて、浚渫した土砂を丁寧にふるい、丁寧に洗い、生活の中で循環させるために活動をはじめました。
上高地の素晴らしい風景を、未来に残していくために。

2025年夏発売開始